蜃気楼の彼方 前野善樹 展
2018.04.25 -2018.05.20 | 常陽藝文センター1F 藝文ギャラリー

陶芸家・前野善樹さんは学生の時に陶による造形作品に出会い、いわゆる大皿や壷ではなく、粘土の質感を活かした柔らかく自由な表現に心を奪われました。大学を卒業すると、その作品の作者である陶芸家・高光一成たかみついっせいさん(昭和10年~、日展会員)に師事し、現在は故郷の日立市にて制作、日展と日本新工芸展を主な発表の場としています。
前野さんは、表面に吹き付けた化粧土で赤く乾いた土の風化したような質感を出し、砂漠の中に蜃気楼がゆらめく異国の古い街の建物を思わせる造形作品を制作しています。入り組んだ建物の窓や雲を表した部分には孔あなが開けられており、前野さんはその複雑な構造を紐づくりの技法で下から粘土を積み上げ造り出しています。
今展は、前野さんの優品25点を二期に分けて展示します。

●略歴●
昭和27年 日立市に生まれる
50年 東海大学卒業
陶芸家・高光一成(石川県在住)に師事する
54年 日立市に築窯し独立
61年 日本新工芸展に初入選(以後毎回入選)
平成4年 日展初入選(以後18回入選)
10年 明日をひらく新工芸展(彫刻の森美術館)
12年 茨城県陶芸美術館開館記念 茨城陶芸の現在展出品
16年 茨城県芸術祭美術展覧会にて板谷波山賞受賞
17年 第4回現代茨城作家美術展出品(24年、26年も)
19年 日展会友となる
23年 日本新工芸展にて彫刻の森美術館賞受賞
現在 日展会友、日本新工芸家連盟会員、茨城工芸会会員、茨城県美術展覧会会員、日立市在住
画像:「流雲」

 


イベント情報

蜃気楼の彼方 前野善樹 展
前期:平成30年4月25日(水)~5月20日(日)
後期:平成30年5月23日(水)~6月17日(日)
(毎週月曜日休館)
会場:常陽藝文センター1F 藝文ギャラリー
料金:入場無料
http://www.joyogeibun.or.jp/tenji/index.html