COLUMN|ミトシバイ(仮)vol.1
2018.08.20

「水戸を見てから、余所へ行け。」

この文言と「演劇」と大きく書かれた文字とが交差するのは、第50回水戸市芸術祭の一環として行われる演劇フェスティバルの宣伝フライヤーである。

8月末に2週跨ぎにて行われる演劇フェスティバルは、主に水戸市内で活躍している数々の劇団が日替わりで全く違う毛色の演劇作品を上演するという、演劇の祭典となっている。会場は水戸市のランドマークの一つともいえるアートタワーの存在する水戸芸術館。その中にあるACM劇場だ。
水戸市では演劇公演を行える劇場(小屋)というものが数少なく、普段は使うことのできないACM劇場という300人収容の大劇場を使用し作品を見せられる「チャンス」というのがこの演劇フェスティバルである。
そんなこともあり、水戸で活動する演劇人たちのこの演劇フェスティバルへの熱の入れようというのは簡単には筆舌しがたく、発露の場を求めて込められた相当量のパッションが8月末のフェスティバル本番へ向けて稽古を加速させる要因ともなっている。
本年出場するのは単独公演をうつ4つの劇団と、様々な劇団・演劇人が集まった演劇フェスティバル実行委員プロデュースという1つの団体。
計5つの団体が6日間にわけて出場するわけだが、
・どんな人達が
・どんな公演を
上演するのか何度かに分けて紹介させて頂きます。

演劇とは「体験」を持ち帰るものだと私は考えています。どの劇団も「体験」の種類は異なりますし、同じお芝居を「体験」したとしてその受け取り方も千差万別だと思われます。唯一無二の演劇体験を、水戸が誇るランドマークの下で味わうことができるという水戸の夏の贅沢ツアー。観劇のお供にいていただければ、幸いです。

第50回記念水戸市芸術祭 演劇フェスティバル


 

能村 圭太 
ONEKEYプロジェクト代表
1984年石川県金沢市生まれ。2003年、大学入学を機に水戸市に移住。大学卒業後は「プロフェッショナルファウル」に所属し演劇を続けながら、即興劇、漫才、映画監督、ラジオDJなど手広く活動。2019年春に水戸駅近郊に自分のアトリエを持つべくクラウドファンディングを展開するなど日々邁進中。
Email koinunu55@gmail.com
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