COLUMN|ラボ通信1
2019.06.05

 水戸のまちなか再生を目的とした新しいまちづくり会社『株式会社まちみとラボ』。水戸商工会議所からの支援も頂き、平成28年11月1日に設立されました。以降、国と水戸市の地方創生推進交付金を活用し、まちなかの新しい可能性を求め、様々な事業を展開してきました。
 この2年間、私たちはまず、水戸のまちなかを徹底的に調査しました。スモールエリアごとの地域特性や、ヒト・モノ・コトの流れ、傾向等を調査し、新しい『可能性』を探しました。さらに、空き店舗や空き地の活用可能性を見据えた実態調査を実施するとともに、活用事業スキームの研究・整理も行いました。
 その上で、空き地を活用したマルシェ『ガンゲット』をモデル的に開催、多様な世代や市内外居住者の購買ニーズや新たに生まれつつあるライフスタイルの調査・分析を行いました。一方でまちなかでの起業支援に向け、空き店舗等の物件情報提供や空き店舗ツアー、ビジネスプランコンテストを実施、優れた事業プランに対し、その実現に向け、事業者と物件オーナーとのマッチング、リノベーションによる店舗づくりを支援しました。

 さらに、水戸での新たなライフスタイルや空間利用の在り方を提案する、タブロイド判のプロモーション冊子を創刊、webサイト『TRIX MAG』もスタートしました。
 平成30年10月には、私たちの活動の拠点となる『M-WORK』が銀杏坂に完成しました。多様な形態・規模に対応した新規創業者の支援を図るためのインキュベーション空間として、東京オリンピックより古いビルをリノベーションしたものです。水戸出身で新進気鋭の若手起業家・須田将啓氏(エニグモ代表)らとのコラボレーションで実現しました。
 そして設立からちょうど2年を経過した平成30年11月1日、まちみとラボは、水戸市から都市再生特別措置法に基づく『都市再生推進法人』に指定されました。これにより活動の幅は一層広がり、公共施設の管理のみならず整備にも主体的に取り組むことが出来るようになりました。
 まちづくり会社『株式会社まちみとラボ』。その設立経緯や狙い、活動や今後の展開について、次回より詳しくお伝えいたします。

三上 靖彦
株式会社まちみとラボ 代表取締役社長
昭和34年水戸市生まれ。測量設計コンサルタント会社運営の傍ら、まちなかの様々なプロジェクトに関わる。2017年水戸市初のまちづくり会社「株式会社まちみとラボ」を立ち上げ、官民一体となったまちづくりを推進している
http://machi-mito-lab.com