Interview | 三日月窃盗団
2020.05.27

三日月窃盗団

8 INTERVIEW QUESTIONS FOR MUSICIANS@MITO

 

Q1.自己紹介をお願いします
三日月窃盗団・須藤です。陶芸と音楽活動をしています。
バンドは結成して10年、水戸を中心に演奏活動をし、今までに2枚のアルバム「夢のナキガラ」、「風の墓標」を作りました。

Q2.活動を始めた経緯を教えてください
水戸のライブハウスをふらふらしている中で出会った、面白そうな人に声をかけてスタジオセッションをしたことがきっかけでした。

Q3.影響を受けたアーティストやバンドのルーツなど教えてください
safjan stivens、jim o’rouke、milton nasciment、nick drake、竹村延和
メンバーで共通の話題に出やすいのは
細野晴臣、mice parade、flying lotus、number girl、テニスコーツなど。
かつて御茶ノ水にJANISという、大変マニアックな品揃えのレンタルCDショップがあり、私も足繁く通っていました。ジャンル分けの仕方もまた独特なセンスで楽しかったのですが、中でも「辺境・マージナル」というコーナーが大変刺激的でした。ワールドミュージックの括りからも外れてしまった、アヴァンギャルドと素朴さを兼ねた秘境の音楽たち。そこで出会った音楽は今も大きな肥やしになってます。

Q4.音楽活動の中で一番大事にしていることはなんですか?
ライブとレコーディングで考えを分けてます。
ライブは細かいことより勢いで皆で楽しむことを事を第一に!
レコーディングは納得出来るまで、いろいろアレンジを何度も試行錯誤して納得できるまで作り込んでいます。
また年に一度開催している自主企画イベントは、あまり水戸に来る機会の少ないアーティストを紹介し、それぞれの活動が広がるきっかけの場になればとも考えています。
今までに、テニスコース、DJおのざきよしかず(アンデルセンズ)、たゆたう、オツベル、DJ成川勇也(小田原FM象の小規模なラジオ)等に参加して頂きました。

Q5.水戸で活動する意義はどんなところですか?
居心地の良いスタジオ(センバヤマスタジオ)があるのは素晴らしいです!
また、ライブハウスだけでなく、カフェやギャラリー等での演奏も多く、音楽だけでなく食事やアートなど、様々な要素のあるイベントが多いのも楽しい。

Q6.ライブやリリースなど今後のトピックがあれば教えてください
先日、ヴォーカルの芦田ちえみちゃんとの共作をbandcampでリリースしました。
三日月窃盗団の二枚のアルバムと合わせて、bandcampで試聴・購入できるので、チェックしてくれたら嬉しいです。
https://mikaduki.bandcamp.com

Q7.今後のビジョンや展開などを聞かせてください
コロナ時代に合わせたソーシャルディスタンス形式で、幾つかの作品を同時制作中です。
ところで先日カミュの「ペスト」を読んだのですが、疫病で閉鎖された街から外部へのコミュニケーション手段が字数が限られた電報しか許されず(手紙も感染リスクがある)、どんな表現も陳腐な紋切り型に納めざるを得ないことへの絶望感の描写が印象的でした。
現代ならではの社会への不満ももちろんありますが、インターネットとパソコンがある時代に産まれたのはつくづく良かったなと思いました。

Q8.読者へのメッセージをどうぞ!
今回の騒動で苦境にある方、意外と優雅な時間を持てている方、立場によっていろいろあると思います。
僕自身は、まぁ中間くらいですが、軽症者の発見・隔離の為のインフラ整備がこのままいつまでも進まなかったら、流石に経済的にヤバイ!
本業の陶芸は先々の展示会の予定はなくなるか、開催がどうなるか分からないものがほとんど。
ライブハウスやクラブなどが正常に営業できるのは、おそらく一番最後で、観光業の回復もかなり後になるでしょう。

しかし、無理矢理プラスに考えれば、これを機に本を読んだり、映画を観たり、音楽を聴く等の豊かさを再確認する人もけっこうもいると思います。
僕らの音楽も、誰かの生活に寄り添えるものになれたら嬉しいです。
決して明るく頑張ろうとか歌わないし、そんなにうるさすぎないし、きっと部屋で聴くのにちょうどいいテンションですよ!!

お求めはbandcamp、amazonで是非!!!!

●プロフィール
陶芸家・須藤忠隆率いるアヴァンポップバンド三日月窃盗団。
アシッドフォーク、ポストロック、エレクトロニカ、MPB等様々な要素を折衷、窃盗した新種のポップミュージック。無国籍なエキゾチシズムと、ミナス新世代とも共鳴する浮遊感に、時に童歌のようにも響く親しみやすいメロディーが乗る。
一聴するとバンドサウンドに心地よく散りばめられた電子音と、爽やかな女性ヴォーカルが印象的だが、歌詞は時にシリアスな社会への眼差しも含みつつ幻想的な飛躍があり、耽美とノスタルジアが交差する日常と地続きのサイケデリアが描かれている。
メンバーは(g&v) 須藤忠隆、(ky&v )齋藤有意(v)芦田ちえみ、(dr)小堀拓人、(b)宮崎あきひろ。ライブはカフェからクラフト市まで出演し、場所に合わせて臨機応変な編成で行う。

URL
https://mikaduki.bandcamp.com/

YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC1gi3907j-T_4A2pAWPJyNwhttps://www.youtube.com/watch?v=_9R_8iBltSU